最近、20代や30代といった若者の新型コロナウイルス感染者の割合が高いというニュースをよく聞きます。
また、路上で酒を飲む大学生などを写し、自粛せずに飲酒をしている大学生がいるなどと報じられています。
これらの点から「大学生の感染割合は高く、大学生の自粛が足りないのではないか?」と言っている人がよくいますね。
早稲田大学は割と飲みが激しい大学というイメージがあると思います。また東京都に緊急事態宣言が発動されている現在も、割合としては高くはないものの、早稲田大学は対面授業を継続しています。
そのため、早稲田生のコロナウイルス感染者は多そうと思っている人が一定数いるようです。高田馬場駅前のロータリーの様子がニュースによく出てくることからも、そのような考えを持たれていることが伝わってきます。
そこで、今回は早稲田生の感染者は多いのかどうかについて見ていきます。
早稲田生全体に占める感染者の割合
早稲田大学は定期的に、学生や教職員など大学関係者の感染者数の情報をホームページで更新しています。
まずはその情報から最近の感染者数を見ていきます。
学生の累計感染者数
2021年5月7日時点 259人
2021年5月13日時点 280人
5月8日から13日までの6日間で計21人の学生の感染が判明したようです。大学院なども合わせると、早稲田の学生数は約5万人です。
つまり全早大生に占めるこの6日間で感染した人の割合は約0.04%ということになります。
東京都民全体に占める感染者の割合
早稲田大学は東京都以外にも、埼玉県や神奈川県などからも多くの学生が通っていますが、最も多いのは東京都です。
そこで東京都民と早大生の感染割合を比較していくことにします。
まずは同じく5月8日から13日における東京都の感染者数の合計を見ていきます。
ここ最近の1日の感染者数は1000人程度で推移しており、6日間の合計は5630人です。
2021年1月現在、東京都の人口は約1400万人です。
つまり全東京都民に占めるこの6日間で感染した人の割合は、約0.04%ということになります。
早稲田生の感染は多いのか?
早稲田生も東京都も感染割合は、ほぼ同じという結果になりました。
もちろん早稲田の感染者数は21とデータ数が少ないので正確性に欠ける部分はありますが、この結果からは少なくとも早稲田の感染者数が多いとは言えません。
むしろ若者の感染率が高いことから考えれば、早稲田生の感染者は少ない方だと言えます。
最後に
学生だろうと、50代や60代などの割と年配の人だろうと適切な感染対策ができている人もいれば、できていない人もいます。
早稲田の感染者が少ないのは、早稲田は優秀な学生が多く集まる大学であり、比較的自粛のルールを守る学生が多いからかもしれません。
外部の人で、早稲田大学が対面授業を継続することに対して批判的な見方をする人もいますが、早稲田生の感染状況を見る限り、このまま対面授業を継続しても特に問題はないでしょう。
先日、三重大学が登校する学生に誓約書を書かせていたことが問題となりましたが、大学生が感染を広げているという考えは必ずしも正しいとは限りません。
このような思い込みから、学生に過度の制限を強いるべきではないと思います。
一方で、学生も制限がないからと言って何でもしていいわけではありません。節度を持った行動をしていくことが大切です。