ドラゴン桜第9回では、共通テスト当日を迎え、東大専科のメンバーたちは、本番の共通テスト入試を受験しました。
メンバーの中でも優秀だと思われていた藤井が、まさかの東大専科のメンバーの中で2番目に低い点数である719点(約80%)しか取れなかったのです。
具体的に各教科の点数は明かされていませんが、どうやら数学や理科で足を引っ張ってしまったようです。
全体で80%だったことを考えると、数学や理科は70%くらいだったのではないでしょうか?
藤井は理系で理科Ⅱ類を志望していましたが、共通テストの結果を踏まえ、桜木は藤井に対して文転して文科Ⅲ類を目指すようにアドバイスしました。
藤井は、始めは周りからバカにされるからと文転を勧める桜木に反論しましたが、最終的には東大に合格する可能性が高いと思われる文科Ⅲ類を目指すことに決めました。
しかしずっと理系だった人が、いきなり二次試験の1ヶ月前に文転した方が良いなんてことがあるのでしょうか?
今回は藤井は本当に文転すべきなのか?というテーマについて考えていきます。
なお、共通テストの受験科目からして受けられないのでは?という意見があると思います。それについてはこちらの記事で考察しています。
藤井は本当に文転すべきなの?
東大の二次試験の入試科目は理系の場合、英語、数学、国語、理科2科目であり、文系の場合は英語、数学、国語、社会2科目です。
つまり文転すると二次試験に向けて、理科2科目を勉強する必要がなくなる代わりに、社会2科目を勉強する必要が出てきます。
藤井は文転して社会科目は地理と日本史で受験することに決めました。
日本史は(おそらく)1から勉強しなければなりませんし、地理も共通テストに向けて勉強はしていましたが、共通テストと二次試験では問題のレベルが全く違うので、かなり勉強する必要があります。
しかも共通テストが終わってから二次試験まで、大体1ヶ月と1週間くらいしかありません。
そう考えると、藤井が二次試験までに社会科目で合格ラインの点数がとれるようになるとは、到底思えませんよね。
一方で理系のまま受験するとしても、理系だと数学の配点が大きいですし、理科もあるので、理系科目が苦手な藤井にとっては厳しい入試になること間違いありません。
では結局、藤井は理系として受験するのと文系として受験するのでは、どちらの方が高得点を期待できるのでしょうか?
藤井が理系で受験した場合の予想得点
具体的に二次試験で何点取れるのかを考えてみましょう。
配点は英語120点、数学120点、国語80点、理科60点×2の計440点です。
数学と理科は共通テストでさえ、8割も取れない(おそらく7割くらい?)の出来だったので、二次試験では良くても3割くらい、実際のところ25%くらいしか得点できないと思います。仮に25%と考えると数学は30点、物理、化学はそれぞれ15点です。
次に英語と国語です。藤井は2回目の模試で合計170点くらい取っていたので、英語と国語で110点くらいは取っていたと考えられます。
理系の場合、英語と国語は合わせて200点満点なので、模試の時点で半分以上取れていたことになります。
東大に合格する人でも、模試の時点で半分以上取れている人は多くありません。
つまり藤井は英語と国語に関してはかなり実力があると思われます。
二次試験本番では、65%くらい取れると考えても良いかもしれません。仮に65%だと仮定すると国語と英語で130点です。
よって二次試験の合計点数は190/440です。この点数だと間違いなく二次試験には受かりません。
藤井が文系で受験した場合の予想得点
配点は英語120点、数学80点、国語120点、社会60点×2の計440点です。
先ほどと同様、英語と国語で65%取れると仮定すると、240点の65%なので156点です。
次に数学です。桜木は理系が文転した場合、数学は強みになると言っていました。しかし、それはあくまで数学がある程度できていた人の話です。
藤井は共通テストの数学で8割すら取れないレベルなので、文系の東大受験生と比べても数学はできない方だと考えられます。
取れてもせいぜい3割くらいでしょう。仮に3割と考えると、80点満点なので24点になります。
次に社会です。藤井は地理と日本史で受験します。
文科三類を受験できる以上、共通テストでは日本史も受験していたことになります。
しかし藤井は日本史を教えてくれと東大専科のメンバーに頼んでいるシーンがあったことから、番組上では日本史はほとんど勉強していない設定なのだと思います。
そう考えると日本史は二次試験まで1ヶ月間、頑張って勉強したとしても、せいぜい25%くらいしか取れないでしょう。
60点満点なので25%だと15点です。
一方、地理は共通テストに向けて勉強していたはずなので、ある程度はできるのだと思います。
しかし共通テストと東大の二次試験では、難易度も出題形式も大きく異なるので、一筋縄ではいかないでしょう。
東大合格者は60点満点中40点くらいは取る人が多いですが、藤井の状況を考えるとせいぜい半分の30点くらいが限界な気がします。
合計すると二次試験の得点は225/440です。理系で計算した場合は190点だったので、それと比べると35点も高いことになります。
しかし、これでも合格には少し足りません。ただ、受験当日に普段より出来ることもあるので、合格可能性がないとまでは言えないレベルだと思います。
最後に
藤井は文転した方が合格可能性が高いというのは、正しいようですね。
ただ、藤井ほど数学や理科が苦手で、英語と国語が得意な理系受験生はあまりいないでしょう。
受験生の皆さんは、数学や理科が苦手だからといって、安易に文転するのはやめた方が良いと思います。